元営業マンと考える。失敗しないマンション購入

大手不動産デベロッパーでマンション販売、用地開発、仲介流通部門を担当するかたわら、自身でも長年不動産投資を行ってきた不動産のプロが語る、マンション購入や不動産を通じた資産運用の情報提供ブログ

疑問や不安を解消し、失敗しないマンション購入、さらには資産運用に役立つ情報を提供いたします。

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こんにちは。みなとです。
みなさんは、「新築マンションがほしい」と思ったら、まず何をしますか

☞ ネットで調べて・・・ ☞ 資料を請求して・・・ ☞ パンフレットを見比べて・・・ ☞ 自分なりの希望を絞って・・・

といった手順を踏んでいる方、あるいはこのような手順をおススメしている専門家の方等、いらっしゃると思います。
新築分譲マンションの販売に長年携わってきた私としてのおススメは・・・

ずばり、「とりあえず、モデルルームに行ってみる」です

というわけで、今回は、「初めてのモデルルーム見学での注意点」について、お伝えしたいと思います。
(今回は5つのポイントでまとめてみました
しかも、ほかの媒体で紹介されていないことを中心にしています)

通常、新築マンションは建物完成前に販売を終了してしまいます。
このため代表的な間取りをモデルルームとして、プレハブのギャラリーや、ビルの中に住戸を再現しています。

マンション購入を検討する際には、敷居が高く感じるかもしれませんが、モデルルームに行ってみるのがおススメですよ。

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1.「とりあえず、行ってみる」
この、「とりあえず精神」が非常に重要です。

なぜか そもそも、モデルルームに行ったことのない方は、「自分なりの希望」、「優先順位」なんていうものはわからないものです。
どんな部屋が希望かと聞かれて、現実的に答えられる方いらっしゃいますか?

マンション探しは言ってみれば・・・「結婚」みたいなものです()

「理想の結婚相手」が現実化しないように・・・(失礼しました
あれこれ資料を見ていても、現実的な希望条件は固まりません

というか・・・むしろ迷走します


「百聞は一見に如かず」です。

「初めて見学するモデルルームで、購入を決めるつもりはございません
という気持ちでかまいません。

特段の下調べも、必要ありません。
モデルルームに足を運んで、営業マンに聞いてしまった方が、自分で一から調べるよりも
断然早いんですっ

自分で調べたいタイプの人でも、営業マンに聞いてからのほうが、より効率的ですよ

そもそも、「どこに」、「どのような物件が」、「いくらで売っているのか?」
を知るために、モデルルームに行けばよいのです

2.豪華なモデルルームは「目の保養」と割り切る
モデルルーム(最近は「マンションギャラリー」、「マンションパビリオン」と呼んでいるところも多くあります。)に行くと・・・

マンション説明の豪華シアター、巨大模型等、の案内から始まり・・・

実際のマンションの出来上がりとは関係ない・・・と思いながらも、すごいと思ってしまいます

その上、モデルルームとして作っている住戸が、そのマンションの中で一番良い間取り。
広くて、角部屋、数百万円単位のオプションを多用しています

さながらテーマパークのように、来訪者を盛り上げる仕掛けが随所にあります。

「目の保養」と思っていても、ついつい盛り上がってしまいます
しかし、「とりあえず」見に来ている訳です。

今後、他のモデルルームを見たらわかります。
「モデルルームはどこに行っても仕掛けがすごい」のであります

じゃあ、何のためにモデルルームを見るのか?
最新のマンションの設備や構造、家具のレイアウトの参考等、新たな生活をイメージできる要素も
しっかりとあります。

「目の保養」と自分に言い聞かせながら、担当の営業マンに
モデルルーム仕様と標準仕様の違いをしっかりと確認しましょう

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3.来場者の8割の人はそのマンションを買いません。
「精神論」のような話ばかりで恐縮ですが・・・
来場者のうち、良くて2割しか購入に至りません(理由は人それぞれですが)。

つまり、一般的なマンションは10件来場して1~2件の方しか購入に至らないのです。
何が言いたいかというと・・・
いくらモデルルームが立派で、盛り上がってしまい、営業マンにゴリゴリと契約を迫られたとしても、
買わない人のほうが圧倒的に多いというのが現実なのです。

ですから、変に肩肘を張ったりせず、気楽にモデルルームに行けば良いのです。

ただし、重要なポイントなのですが、担当の営業マンに対して、
「お客だから・・・」と、偉そうにするのはNGです。

また、売りつけられたくないと、必要以上に警戒心を強くするのもいただけません。

モデルルームを訪問すると、最初に住所や連絡先、勤務先に年収、頭金・・・といった
個人情報を記入するアンケートを出されます。
「とりあえず来たのだから・・・あまり書きたくない」と思うかもしれません。

私のおススメとしては、「可能な限りアンケートは記入すべし」です
対応する営業マンも、アンケートの情報をもとに話をします。

お客の情報がないと、営業マンも手探りの話に終始してしまい、結局のところ、
こちらが欲しい情報をもらうまでに余計な時間がかかってしまうのです


お客とはいえ、感じよく、常識的なな対応を心掛けたほうが良いと思います。
その方が、営業マンも人間ですから、結果的に有益な情報を引き出すことができるものです。

仮に、見学したマンションが希望に合わず、
担当営業マンがしつこいという最悪の事態が起きた場合でも、
買わない人のほうが圧倒的に多いわけですから・・・

後日、
「他に決めました」と言えば、すべて解決します(笑)

4.初回訪問時にそのまま申し込んではいけません。
モデルルームを見て、すっかりと盛り上がったときに要注意です。
担当営業マンは、「今の支払いと変わらず購入できる」、「支払いに無理はない」等の「殺し文句」を
巧みに使いながら、「今なら部屋を確保できる」と決断を迫ってくるかもしれません
(ちなみに私もこれまでたくさんのお客様に迫ってしまいました・・・


そんな時は、強い意思で、「マンションは気に入ったが、高い買い物なので検討時間がほしい」、
「親族に最終的に相談が必要である」等の理由を告げて、
一度持ち帰ることにしましょう。

先ほどもお伝えした通り、8割以上の方は買わないわけです。
営業マンもすぐに決めてもらえないのは本当はわかっていますから、
それで関係が悪くなることはありません

5.本当に大事なのは、モデルルームよりも現地の状況
モデルルームと建設現場が離れていることがよくあります。

現地が不便な場所だったり、環境が良くない場合には、
逆に、モデルルームの場所が駅前や見晴らしの良いビルの中にあるという法則がよくあります。

現地の場所が悪い分、モデルルームを良い立地に用意して、
モデルルームの高揚感とともに購入の決断を迫るといった売主側の戦略の場合がほとんどです。

というわけで、モデルルームの見学よりも重要なのが、現地見学です。

「超環境が良さそう」と思ったのは、広告で作りこんだパースの世界の話。
実際の現地はパースとかけ離れていることも多々あります

マンションによっては、営業マンがモデルルームから車で現地まで送迎した上で、
丁寧に案内をしてくれることもよくあります。

現地の場所が良くない場合(駅から遠い、住環境が悪い、嫌悪施設があるなど、販売サイドは現地案内の手法にこそ営業力を駆使しています。)には特にこのような対応をしてくれます。

このブログをご覧の賢明な皆様は、モデルルームでの案内終了後に必ず、
自分でも最寄り駅までのアプローチを歩いてみるなどして、周辺環境を確かめてください。
(日中と夜、平日と休日など時間帯も変えて歩いてみること。)

くれぐれも、モデルルームでの高揚感だけで物件を判断することなく
自分の足で歩いてみて、生活のイメージを具体的に確認することが何よりも大切です。

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つらつらと書いてしまいましたが、
より良いマンション探しの参考にしていただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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こんにちは。みなとです。

さて、巷では「マンション価格上昇!」という話の一方で、
「史上最低金利!」といった話もあり、

「果たして、マンションは今買いなのか?」といった

一進一退の議論がありますが、皆様どのようにお考えでしょうか?
マンション購入について、私なりに情報提供できればと思います。

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「今は買いなのでしょうか?」

結論から申し上げますと、長年マンション販売に携わってきた私としては・・・

「今、マンションは買い!」だと思います。

ただ、一つ条件があります。
それは・・・「ローンを組んで買うのであれば。」ということです。
(キャッシュで購入予定の方は、ここから先の話はお聞きにならなくて結構ですスミマセン。)

「マンション価格上昇」、「史上最低金利!」・・・
と、一般顧客からすれば、「じゃあ、どうしたらいいねん と突っ込みを入れたくなる、
カオスな情報が入り乱れている中、冷静な数字で検証している販売業者さんもあまり見当たらないようですので、この場で検証してみたいと思います。

1.新築マンション価格比較

今から、3年前(ちょうど、「アベノミクス」と言われ、始めたころ。比較的マンション価格は落ち着いていました)・・・

 2013年の、首都圏分譲マンションの平均価格☞約4,580万円でした。

2016年3月の首都圏分譲マンションの平均価格☞約5,630万円でした。(2016.4日経新聞記事より)

多くの方はこの金額差を見て・・・1,000万円も上がっているじゃないか
と思われるわけです。(そして白旗を上げ、モデルルームから資料だけもらって去っていくわけであります。)

2.金利比較

では、金利面で比較するとどうでしょうか?

2013年5月の10年固定金利 ☞ 2.05%
2016年5月の10年固定金利 ☞ 0.55%※  ※三井住友信託銀行(他行に比べ割安な金利条件なので)利用の場合

うーん 今の金利は安いように見えるが、まったくぴんと来ない・・・

3.支払額の比較、その①

一番重要なのは、月々の支払額ですよね。
仮に、3年前と、今、それぞれ頭金を500万円ずつ入れ、35年返済で計算したら、支払いはどうなるのか?
(三井住友信託銀行10年固定金利でそれぞれ支払額を算出)

2013年5月(10年固定金利:2.05%、借入額4,080万円) ☞ 月々の支払 136,204

2016年5月(10年固定金利:0.55%、借入額5,130万円) ☞ 月々の支払 134,303

なんと 
1,000万円以上の借入差があるにもかかわらず、3年前より今のほうが安いんです

3.支払額の比較、その②

では、10年間の支払差はどのくらいになるでしょうか?
ついでに、住宅ローン控除を満額適用できる条件も加えてみましょう。
(実は、3年前の控除額は最大200万円、今の控除額は最大400万円なのです。)

2013年5月(借入額4,080万円) ☞ 10年総額 約1,634万円-200万円=約1,434万円

2016年5月(借入額5,130万円) ☞ 10年総額 約1,611万円-400万円=約1,211万円

なっ、なんと 
1,000万円以上の借入差が10年間では逆転してしまい、今買ったほうが200万円以上も安いんです

金利恐るべしです。

ズバット住宅ローン

ちなみに、上記の金利水準のまま(あくまで仮の話です。実際には11年目以降金利の見直しがあります)、
35年間払い続けると・・・

2013年5月(借入額4,080万円) ☞ 35年総額 約5,720万円-200万円=約5,520万円

2016年5月(借入額5,130万円) ☞ 35年総額 約5,640万円-400万円=約5,240万円

繰り返しになりますが、あくまで仮の話です。ほんと、金利恐るべしですね
(逆の意味で、金融機関にお勤めの方のお給料が高めなわけであります

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結論として

首都圏のマンション価格と、金利(あと、ローン控除にも触れましたね)について3年前と今とを単純比較(「たら」「れば」要素たっぷりとのご批判があるかもしれませんが・・・)してみましたが、物件価格の上昇を吸収するほどに金利が下がっているということはお分かりいただけたのではないでしょうか?
当然、物件ごとの価格や、広さ、立地、といった細かな条件、個人によって利用したい金利条件といった諸条件を比べたうえで、マンションを今買うべきか否かという判断をすべきだと思いますが、私、みなとの結論としては、
物件価格が上昇しているからと言って、即、今は買い時ではないという判断をすべきではなく、
むしろ、「今、マンションは買い!」ではないかと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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